AD797 60db Amplifierで
例えば電源のノイズを測定したいときにはDC Block Filterが必要になります。
AD797 60db Amplifierで
例えば電源のノイズを測定したいときにはDC Block Filterが必要になります。
先に実験したLow Impedance Analyzer for Analog Discoveryにおいて
再考して再度組上げたLow Inductance Versionです。
Analog Discoveryでの測定には自作したBNC基板を使用しました。
SMAコネクタを使用しなければいけない周波数帯では無いのですが
BNCよりスペースが節約できるという事だけの理由です。
回路図の中央の肝と言った部分は下図のRefference Planeになります。
AWGからの信号はCurrent Buffer Ampで電流を検出したあとにReffernce Planeに
検出用同軸ケーブルとともにロー・インダクタンスになるよう充分な面積を確保して半田付けしています。
最短で配置した理由はAWGのリターンが電圧検出用増幅器とコモンモードが生じないように配慮した結果です。
グランド・プレーンも分離しました。
何度も組み直しているので銅箔は汚れてしまいました。
入力短絡の実験風景と実測値です。
初めはDigilent社の BNC基板を使用して測定していました。
途中でDigilent社の BNC基板はCh.1とCh.2のグランドとAWGのグランドが接続されている事を思い出しました。
以前創っておいたBNC基板は差動増幅仕様になっていましたので試したところ
大変に良い結果が得られました。
回路内でのコモン・モードを最終的に低減できたと考えています。
入力の短絡は単純にリード線でショートしただけでは誘導を受けます。
リード線がループ・アンテナになります。
測定結果の100uVは入力換算で1uVです!
ここまで読んで頂いて2本の同軸はどのようになっているか疑問に思われたのではないでしょうか。同軸ケーブルはRG316/Uを選択しました。理由は絶縁体がテフロンで熱に強い事と
シールド網組が密な事です。
もし入手可能であればもっと細い同軸の方がシールドからはみ出させる芯線を接続したときにループが小さくなるので良いと考えます。
しかし何度も半田付けを繰り返すので単線は避けると良いと思います。
2本の同軸は下図のように処理しました。
シールドからはみ出させた2mmの先端はループが最少になるように半田付けします。
同軸が細い程良い理由はここにあります。
細い同軸程芯線を接続した時のループを小さく出来るからです。
ここまで残留インダクタンスを小さくしてもAnalog Discoveryは10MHzまでしか測定できませんので
測定できるMLCCは1uF以下です......この項はこれにて終了します。
AD797 60db Amplifierで
例えば電源のノイズを測定したいときにはDC Blocking Filterが必要になります。
AD797 60db Amplifierのノイズは実測で0.96nV/√Hzでした。
LPF係数について
理想はレンガの壁のように直角なフィルタですがこれは実現不可能です。
LPF の次数によって肩特性が異なります。
次数が1は6db/octなので4次は24db/octになります。
次数が1は20db/decなので4次は80db/decになります。
6db/oct=20db/dec
オクターブは周波数が2倍を示します。
ディケードは周波数が10倍を示します。
肩特性の違いでノイズレベルに差異が生じることは
下記グラフからなんとなく判る気がしませんか。
とりあえずの結論として次数 減衰傾度 k 減衰傾度
1 -6db/oct 1.57 -20db.dec
2 -12db/oct 1.11 -40db/dec
3 -18db/oct 1.05 -60db/dec
4 -24db/oct 1.03 -80db/dec
*********************************************************
係数をもう少し詳しく理解するために当方の説明より
「The Art of Analog Circuit」の藤原さまのHPから引用させていただきました。
直感的により理解しやすいいグラフを示してくれています。
赤と青の面積が同じになる周波数と−3db周波数は異なります。
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データ収集は10Hz〜100KHzの範囲で窓関数はRectanglarにしました。
測定データはエクセルにエクポートして
RBW(1.22Hz),Rectangular(補正値=1/√0.88)、G=5000の処理をしたグラフです。
10Ωの熱雑音は0.398nV/√Hz(計算値)
AD797_Paraは0.469nV/√Hz(実測値)
上記の二乗和平方根は0.616nV/√Hz
***********センターライン:1e-9=1nV******************
赤色が入力短絡で0.65nV/√Hz@1KHz
青色は10Ωの抵抗で0.9nV/√Hz@1KHzと測定されました。
ホワイトノイズは理論値通り低減されていて1nVを切るカーブは美しいです。
それよりも1/f領域が劇的に改善されていることに驚きました。
50Hzおよびその高調波を除去するためにはファラデー・シールドが必要です。
AD797 4_Parallel G=5 Pri Amplifier
LT3042でのSuper Low Noise +/-5V電源 for AD797 4_parallel Pri Amprifier.ツマミに埋め込んだ青色LEDは良い雰囲気でした。
副題が「The Quest for Quiet」という
Measuring 2nV/√Hz Noise and 120dB Supply Rejection
on Linear Regulators
THAT300を並列接続してノイズの低減化を図っています。
回路図のフロント部をLTspiceしてみました。
100Ωx4(=25Ω)でサミングされたゲインは100Ω/25Ωで4倍になり
前段のゲインは25倍なのでトータルで100倍(40db)になっています。
このノイズは電源電圧が+/-15の時です。 AN159の回路と同じ電源電圧を+/-4.5Vすると663pV/√Hzでした。 低域で波打っているのは出力の330uFで形成されるHPF(約10Hz)の影響です。 10Hzのピークを除けばゲインは100倍なので 入力換算で500pV/√Hzをかろうじて切っているということになります
周波数軸に注意して比較してください。
平坦部分は500pV/√Hzラインです。
入力換算で500pV/√H以下の壁は厚いですね。
A low noise laboratory-grade measurement preampliferは現用で使用しています。
回路の理解を深める目的でシミレーションをしてみました。
オリジナルは8パラですが12パラでLTspiceしてみました。
定電流回路等オリジナル回路と異なります。
インストール作業不要のブラウザで動作するシミュレータ2種。
トップメニューはいたってシンプルです。
まずはアナログ電子回路シミュレータをクリックしてみてください。
OPA等のシンボルは右クリック(編集)で中身が表示されます。
Filter回路では実際に即したキャパシタを選択可能でとても親切です。
メニューの計算機がRUNボタンです。
2:Paul Falstad’s Circuit Simulator Applet
こちらはCircuitメニューにたくさんのサンプル回路が用意されていました。
部品にオン・マウスー右クリック(Edit)で定数を変更できます。
アニメーションは見ていて楽しいです。
DIY-Audio-HeavenのKameleonから写真を引用します。
「kameleon_inline_filter.pdf」として公開されています。
LTspiceして見ました。
RAのみ信号注入。
R9_C4のLPFを通過したのがRed Line
C3_R8のHPF通過したGreen Line
低域成分を積極的にクロス・トークさせているように見えます。
A Memorial to the Grandfather of Headphone Enthusiasm
HeadWizeのPow Chu Moy氏の悲報を遅ればせながら知りました、合掌。
ここの解析でGaNがLT4320基板で使えるかもしれないとのことから
BunpeiさんからLT4320基板にGaN Transistorを実装できないかと相談がありました。
Bunpeiさんからの贈り物.......なんとも素敵なネーミングのキャパシタ
内部は15900uFの Hybrid Capacitorが3個直列接続です。
途中の写真は
ここのところの4アイテム同時進行の作業で誤って消失してしまいました。
最終結果は15900uFを独立して使えるようにしてあります。
入出力コネクタの方向性はありません。
結線はケルビン・コネクションにしてあります。
Evans Hybrid CapacitorのIZI 測定結果です。上のカーブはオリジナルの3シリーズ接続で5300uFです。
中央のカーブは一個の特性で15900uFです。
下のカーブは3個を並列にして47700uFです。
数十kHz以上はインダクタンス成分の影響です。
とっても素直な特性で、素晴らしいと思いました。
この特性はパワフルな空気感溢れる重低音を奏でてくれると勝手に想像しています。
また濁り感のない低音域の再生によって高音域はより引き立つと思います。
GS61008Tは入手難との情報でGS61008Pで基板設計してみました。
外形寸法は33mmで四隅の取り付け穴はφ3です。
入出力も同じくφ3にしてあります。
GaNの放熱用Sourceは下図では丸穴ですが長穴にして半田面から半田を流し込みます。
DrainとSourceはレジストを外形より大きくしてあります。
GateおよびSSはR3およびZDのパターンを熱して半田付けします。
それぞれにビアを打って補強としました。
SSのパターンは浮いていますがGaN内部のSourceにケルルビン接続されています。
半田面の C1~C4の実装は自由です。
基本性能優先で入出力保護用TVSが必要な時は外付けです。
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この日曜日に最終チェックをして発注する予定です。
ご意見ご要望があれば反映させますのでよろしくお願いします。
DD Package(DFN) は端子ピッチが0.5mmです。
MSE Package(MSOP)は0.65mmピッチなのでDIY Userに優しい。
ということで基板化してみました。
オン抵抗 は15mΩですがGaNで使えそうな奴がもう一つあります、GS61004B。
親亀子亀で端子台を装備したアダプター基板。
基板裏側にはTVSを実装できます。
上図とスケールが違いますが中にある4個の穴の寸法は同じです。
ビアがたくさんあるのは自然対流での放熱を促すためです。
副産物としてパターンのインピーダンスを下げられます。
通電確認用の LEDも配置してみました。
この時間か早朝ににならないとブログをアップできなくなりご不便をおかけしています。トランスの10VタップをPCBに入力
PCBの出力はキャパシタを通した後に電子負荷に接続して1A の負荷電流としました。
製作した13枚の基板を下図のジグで検査し
リップル電圧および周波数が同じであることを確認しました。
上記条件での基板の発熱は皆無でした。
LT4320でGaNをドライブするということに Bunpei氏は謙虚で情熱的でした。
この基板の著作権は Bunpei氏に帰属し、当ブログで新規頒布は行わない予定です。
ご了承ください。
この写真ではわかりませんがGaNの黒は漆喰のような艶でレーザー刻印と違ってシルク印刷のロゴと品番は美しいです。
GaNの放熱パッドは楕円スルーホールで.................
パターンのコーナーは全てR処理してあります。
RFI対策用のキャパシタを実装できるようにパッドを設けてあります。