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LT4320理想ダイオード基板を頒布します。

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LT4320理想ダイオード基板は24V3A出力で

動作確認が取れましたので頒布(はんぷ)することにしました。

出力電流が数A以上必要な時は

秋月電子通商さん扱いの「理想ダイオードモジュール」をご検討ください。

この基板は2013年9月に実験したこの結果を具現化したものです。

2巻線出力のBlock,Talema,Hammond等の海外製115V入力電源トランスを

100V入力で使いたい時に本領を発揮できるとおもいます。

*--------------01-4.Made in TOKYO(LT4320)-----------------------*

販売価格は4枚/1setで600円です。

郵送は普通郵便で送料は当方負担です。

お支払いは振込手数料が不要なPayPalでお願いいたします。

ご希望の方はプロフィールからメールで

件名を「LT4320PCB購入希望」として

お名前、住所、希望数量を明記していただければ

折り返しPayPalでのお支払いメールをお送りします。

PayPalからの入金通知を確認でき次第速やかに発送します。

Vカット基板なので基板端には若干のバリが発生します。

また郵送中にVカットから折れる可能性もあります。

性能に問題はありませんのであらかじめご了承をお願いいたします。

お送りするのは基板のみで紙の媒体は付属しません。

ここに書かれている内容が全てですので理解していただけますようお願いします。

不明点、疑問点等はメールでお受けいたします。

*-----------------------------------------------------------------*

このページの後半に0.5mmピッチパターンの半田付け方法を記しました。

1

回路図のC1,C2,C3,C4およびD1,D2,X2Yは実装しなくても基本動作に問題はありません。
C1,C2,C3,C4は普通のダイオードブリッジを使用した時に
ダイオードが逆バイアスされている時ピーク逆電圧を吸収します。
LT4320でのMOS FETの場合は必要ないかもしれませんが
実装できるようにはしてあります。
D1,D2はTVS(Transient Voltage Suppressors)で過渡電圧からLT4320を保護します。
TVSは単方向TVSと両方向TVSがあります。
一次側は交流なので両方向TVSを使用し、二次側は直流になりますので単方向TVSを使用しますが、
直流に両方向TVSを使用しても問題ありません。
D1,D2ともに両方向TVSを使用することで極性を気にせず実装できます。
X2Yは高周波成分をバイパスさせる目的です。実装する時は100V耐圧にしてください。
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回路図では出力キャパシタは省略されています。

    使用時は出力に電解コンデンサ(560uF以上)を接続してください。

    ピンの接続にコネクタを使用すると接触抵抗で

    電圧がドロップしますので気をつけてください。

データシートの7ページ目に有意義な情報がありますのでご一読をお願いします。

「LT4320j.pdf」をダウンロード

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基板のコネクターは
インチピッチにしてありますのでユニバーサル基板に挿すことができます。

20180329_090506

MOS FETの実装方法
8pinSOICのパッケージはそのまま実装できます。
下図のようなパッケージを実装する時はカプトンテープでの養生が必要になります。

20180403_095630

カプトンテープでの養生は中央上部のパターンだけでも大丈夫だとは思いますが

念のために三箇所にカプトンテープを貼り付けてください。

淡い黄色がカプトンテープです。

(中央上部のソースパターンのスルーホールが

ドレインの金属部分と接触させない対策です)

3

実装例は左から

FDS5680、TPH11006NL,RJK0328DPB-01,BSC031N06NS3 G

これらの負荷試験結果はこちらを参照してください。6_2

部品表

24V,3A以下ならMOS FETはTPH11006NL(4個/200円)がおすすめです。

20180403_104505

「lt4320_bom.pdf」をダウンロード

実装例

写真はBOMの赤色部品を実装しました。

部品代は@1.000円です。

完成品は4個以上から受注生産しますのでお問い合わせください。

完成品の送料は当方負担のレターパックライトで送ります。

20180403_110604

-------------------LT4320DIIの半田付け方法------------------------

DDパッケージを半田付けするパターンは「幅が0.3mm」で「ピッチが0.5mm」です。

難易度が高いと思われるかもしれませんが案ずるよりは実戦です。

用意するのは半田コテ以外に

基板を固定するバイスと液体フラックス、ピンセットです。

バイスがない時は木片とか箱にテープで固定するとか工夫してください。

要するに半田コテをあてた時に基板が動かないことが大事です。

A

まずは1ピンのパターンに予備半田します。
パターンの予備半田を溶かしながらICをピンセットで挟みながら1ピンに合わせます。

初めはこの位置決めに手こずります。

ルーペで位置を確認しながらコテを当て直して修正してください。

慣れると2、3回のタッチアップで位置決めができるようになります。

タッチアップするごとにフラックスは飛びます。半田にツヤがなくなったら

液体フラックスを少量つけながらタッチアップすると良いと思います。

B

1ピンが位置決めできたら反対側のピン位置をチェックします。

パターン幅の1/2以下のずれはピンセットでそぉっとパッケージを移動させます。

乱暴に扱うと1ピンのパターンが剥がれますのでくれぐれも慎重に行ってください。

C

位置決めが確認できたら液体フラックスを塗布します。

D

4ピン同時に半田付けします。

液体フラックスを塗布してありますのでブリッジの発生する確率は低くなります。

もしブリッジした時はコテ先をクリーニングしてタッチアップすると表面張力で

ブリッジした半田はコテ先へ移動してくれます。

必要なら少量の液体フラックスを再度塗布します。

同様に1ピンサイドも半田付けします。

............ここまでのまとめ......................

1ピンの位置決めさえできればあとは簡単。

1ピンの位置決めには基板が固定されていることが大事。

G

基板を裏返して放熱パッドの半田付けをします。

半田コテの温度は400度くらいと高めに設定します。

ランド穴からパターンを温めたあとに一気に半田を流し込みます。

0.8φの半田で2〜3cm位流し込みます。時間にして2秒弱です。

H

コテ先温度が高いのでフラックスが少し変色します。

短時間で作業を終わらせるためにコテ温度を上げた結果なのですが

これは問題ありません。

I

イソピルアルコールを浸した綿棒で清掃します。

ICのピンとパターンもイソピルアルコールを浸した綿棒で清掃します。

K

昔、千石電商の店頭で安価に売られていたWellerソルダーステーションは

コテ部分が軽くてとても使い勝手がよく気に入ってます。

2台購入しコテ先も2本スペアで購入しましたが最後のコテ先を使っています。

コテ先がもはや入手不可能なのが残念です。

20180403_121041

以上です。


Shunt Regulator with DC/DC Converter

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ナザール式 シャントレギュレータについては

henさんから安定度に問題があるのではないかとのご指摘がありました。

送っていただいたスパイスモデルは僕にとっては難解で

いづれ解を出せるよう精進したいと思っています。

henさんありがとうございました。

不安定要素があるかもしれないということを念頭に置きながら

注意深く実験を続けたいと思います。

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単電源入力で+/-両出力の低雑音電源があると何かと便利です。

自分で設計したDC/DCコンバータは材料費がかかりすぎるので

既製品のDC/DCコンバータで試してみました。

使用したDC/DCコンバータはMCW03-05D15で

入力電圧4.5V~9Vで出力電圧が+/-15V(+/-100mA)という仕様です。

シャントレギュレータはヘッドルームを3V確保して出力電圧は+/-12Vにしました。

シャント電流は放熱器温度の兼ね合いから+/-80mAに設定にしました。

下記回路で電源投入時のMCW03-05D15の挙動は

5〜6Vの入力電圧ではDC/DC出力電圧は+/-15Vに届かず

7V〜9Vの入力電圧で+/-15Vになりました。

シャント・レギュレータ の基準電圧の LPFの時定数により

設定電圧に達するまでの時間、一次側にラッシュ・カーレントが流れます。

 今回はDC/DCコンバータを使用するので問題になります。

対策として電源投入時に Photo MOS Relayを使用して

 LPFキャパシタを急速充電するようにしました。

これで突入時にMCW03-05D15の保護回路が動作することはないはずです。

電圧設定と電流設定はポテンショメータで正負同じに調整できるようにしてみました。

20180322_204003

DC/DCコンバータの入力電圧は9Vに設定しました。

測定は

「BF862_8Para_60dbアンプ」+「10Hz~100KHz_BPF」で出力ノイズを観測しました。

シャント電流は80 mAの状態で負荷は接続していません。
UA-1S の読みは10Hz~100KHz帯域制限で500uVrmsでした。
60db Ampを介していますので読みの1/1000になり0.5uVrmsになります。
スコープでの読みは3mVp-pですが50Hzの誘導を受けています。
これは3uVp-pに相当します。

20180322_154126

出力に1KΩを3本並列接続してトグルスイッチでON-OFFしてみます

出力電圧は12Vなので負荷電流吐き出し33mA のON-OFFになります。

20180322_201611

60dbアンプを介しているので1.03Vp-pは1.03mVpーpです。

シンメトリーなステップレスポンスでオーバーシュートが一発で収束しています。

波形は60dbアンプの過渡応答特性が影響しているかもしれません。

Scope_16

出力をダイレクトにスコープ接続したレスポンスです。

いずれにしてもリンギングはないので位相マージンは確保されていると思います。

出力インピーダンスは400uV/33mA=12mΩと計算されました。

Scope_17

20180404_195211

Impedance Analyzer Interface(IAI)_1

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Analog Discoveryの最新のWaveFormsはImpedanceという測定項目が

追加されているのは先刻ご承知だとおもいます。

皆さんはどのようにしてこの機能を使っていますか。

多分にブレッドボード上にワイヤリングして測定していると想像しています。

この機能は希望する測定周波数範囲で Open-Short の校正作業が必須です。

ブレッドボードでオープン校正の時のワイヤリングはどのような状態でしょうか?

ショートの時は測定する時と同じワイアリングのデメンジョンを保つことが出来ていますでしょうか。

校正の時と測定の時にプローブが異なると正確な測定値は期待できません。

右のDE-500はいじり壊してしまったのをケースだけ有効利用して試作しました。

使い勝手がよかったので左のような頒布可能な基板を作りました。

20180406_001831

回路はとてもシンプルです。

20180406_002049

測定端子は2箇所あります。

それぞれに校正作業は必須ですが便利に使えると思います。

校正したデータはハードが安定しているので

余程の環境温度変化がない限り使い回しができると思います。

20180405_235503

つづく..........

Impedance Analyzer Interface(IAI)_2

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知人から頂戴したNEC/TOKINのProadlizer OE128(1200uF/2.5V) を
Analog Discovery のImpedance Analyzer機能で測定してみます。

20180406_195403_2

凄いことになっています。
キャパシタの理想に近い立ち下がりカーブで電解コンデンサのような鍋底はありません。
1000uFと1500uFはMUSEの50V耐圧品です。
ここまでくると100KHz以上のこのESRをいじるのにはMLCCしかありませんので
追加して観測してみました。

20180406_195256

今回の測定に使用した基板の頒布です。
プロフィールのメアドへ「RLC購入希望」でお願いします。
頒布価格;1.000円(下の写真)
サブPCBは30枚でVカット処理をしてあります。
お支払いはPayPalでお願いします。定形外郵便での送料は当方が負担します。
20180406_195533
基板の裏側です。
Ch.1,Ch2はDUT接続コネクタ箇所での検出です。
AWGのリターンも配慮されています。
スイッチの回りどめ穴は使用しません。

20180406_000625

つづく

Impedance Analyzer Interface(IAI)_3

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Proadlizer OE128に電気二重層キャパシタ(3.5F/5.4V)を並列接続してみました。

20180407_114303

ProadlizerのSRF(共振点)まではSuper Capacitorの低インピーダンスが寄与しています。

SRFを通過して500KHzあたりからはSuper Capacitorのインダクタンスの影響が大きくなり

Proadlizerに並列に接続したMLCCの効果は無くなっています。

キャパシタ並列接続の功罪でMLCCの効果を発揮させるためには

インダクタンス成分を極力排さないといけないことがわかりました。

20180407_123153

Impedance Analyzer Interface(IAI)_4

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さきのProadlizer OE128に電気二重層キャパシタ(3.5F/5.4V)を並列接続した結果の

追試です。
ショート補正は白いコネクタで行なっていますので電気二重層キャパシタをショートポイントへ
移動しました。

20180407_134255

結果ですがMLCCの効果はでていました。
原因のインダクタンス成分は電気二重層キャパシタではなく
白いコネクタから黒いコネクタのパターンと黒コネクタ接続時のインダクタンス成分でした。

20180407_140848

確認作業です。

白いコネクタ部でショート補正をしてショート測定した結果は下のカーブです。

これが測定限界値になります。

その状態でショートポイントを黒いターミナルブロックに移動しました。

裏はベタアースで短い距離ですが

パターンと黒ブロック接続の影響で100KHz以上はインピーダンスが上昇していました。

*******

今回の実験でわかったことは100KHz以上までデータが必要な時は

必ずショート補正ポイントへ至近で接続すること。

100KHz以下は両方のコネクタへ並列接続してもよいという結果になりました。

20180407_142707

最終データを収集する時は直前にショート補正を再度行うと万全です。

Analog DiscoveryのImpedance Analyzer機能は補正作業と実装に気をつけると

とても便利に使えると思いました。

白いテストピースの6ピンコネクタは

ホット、コールドに各3ピンを割り当てて並列接続してあります。

接続時のインダクタンス成分を減少させるためです。

テストピースは結構便利に使えました。

*******************************

Proadlizerの特性は素晴らしかったです。

提供していただいたM氏に感謝いたします。

おかげさまで

ジグでジグの残留インピーダンスを測定できたり新しい発見がありました。

Low Impedance Analyzer Interface(Low IAI)_1

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Active Feedback OPAの優れた

High CMRR、Low Input Cap, High Input impedanceの特性を利用して

Low Impedance Analyzer Interface(Low IAI)を創りたいと考えました。

Active Feedback OPAのAD830は電流検出用で

電圧検出用はAD8130を2個使用して100倍増幅しています。

両方ともに周波数特性は10MHzまでフラットなレスポンスです。

AD8130はAD8129でも、AD830はAD8130でもOKだと思います。

下図を元にした試作基板は

Analog Discovery のNetwork AnalyzerでBode Plotさせました。

1:10mΩ抵抗は理想的な条件でのLTspiceです。

20170809_211447

2:結果は10MHzまでほぼフラットです。

このような特性は現実の世界ではあり得ないとおもいます。

20170809_204744_2

3:測定する10mΩのインダクタンスは100KHz において5nHでした。

20170809_211142

4:実測値を加味してのLTspiceです。20170809_210850

5:5nHのリード・インダクタンス成分は100KHzを超えてから影響が現れます。

20170809_210911

6:Analog Discoveryでの実測はLTspiceと近似しています。

注;シミレーションの周波数軸は100MHz。

下図の縦軸

0db=1Ω     -20db=100mΩ     -40db=10mΩ

20170809_212520

open-shortのキャリブレーションは無しなので..制約はありますが

Active Feedback OPAの性能を発揮できるような実装で

キャパシタを並列接続した時の挙動を愉しみながら観測できればと思っています。

つづく

Low Impedance Analyzer Interface(Low IAI)_2

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下図の治具で1uF MLCCを測定してみました。

20170810_213721

SRFは約2.3MHzでZxは約10mΩです。
0db=1Ω  -20db=100mΩ   -40db=10mΩ

20170810_212347

LTspice
1uFにTDKからの等価回路の定数を入れてみました。
L1は実測のSRFと等価になるように入れました。
L1のシリーズ抵抗は3mΩに設定しました。

20170810_201643

LTspiceの結果です。
この結果から上図の追加したL1が治具の性能になると思います。20170810_201457
結果:SRF測定は治具の影響を受けて低めになる事がわかりました。
SRF:Self Resonance Frequency(自己共振周波数)
もう少し続きます。

Low Impedance Analyzer Interface(Low IAI)_3

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並列キャパシタで1MHzまでフラットめなインピダンス特性。

20170810_222222

2200uF+330uF+22uF+10uF+1uF

20170810_222338

Low Impedance Analyzer Interface(Low IAI)_Final

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Low Impedance Analyzer Interface for Analog Discovery

治具の入力を短絡した時のBode Plotです。
確認のために1Ωのシャント抵抗を測定します。
これは秋月扱いの1Ωチップ抵抗を16個直並列接続して1Ω/16W仕様です。
アルミ基板に実装されています。高い周波数で右肩下がりは容量成分の影響です。
試作したLow Impedance Analyzer Interfaceは入力短絡で100KHzまでは
かろうじて?約1mΩをキープしてくれています。
100KHz以上は配線のインダクタンス成分で右肩上がりになります。
1nHの10MHzでのリアクタンス(XL=ωL)は63mΩになります。
10MHzで10mΩをキープするためにはインダクタンスは160pH以下にする必要があり
今回の回路では実現できないと思われます。
10mAを流して感度をあげているので測定できる最大抵抗は10Ωになります。

Photo

Low Impedance Analyzer Interface for Analog Discoveryの
試作実験はこれでおわりにします。

入力短絡をLTspiceで確認。

1nH 10MHz...........62.83mΩ

20170811_164512

Low Impedance Analyzer(Low Inductance Version)

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先に実験したLow Impedance Analyzer for Analog Discoveryにおいて

入力短絡時の残留インダクタンスによる100KHz以上の右肩上がりを改善しました。
下図のようになり大変に満足が得られる結果になりました。
使用した40db Instrumentation AmpのF特が10MHzで-7db落ちていますので
5MHzあたりまでが正確なグラフ値になります。
10mΩのシャント抵抗は測定時に最短に出来なかったので
リードインダクタンスの影響でより右肩上がりになっています。
デカード毎の確認用なのでこれでも問題無いでしょう。

12

回路図です。
電流センス抵抗は100Ωで
入力電圧を1Vとすると10mA流れます。
電圧検出の増幅度は40db(100倍)です。
ネットワーク・アナライザはCh.1/Ch.2の結果をプロットします。
100Ω/100で1になりボーデ・プロットの結果は0db=1Ωとなります。
今回の治具の肝は中央部分の配線が全てです。
以下に実験した詳細を記します。

20170820_170823

再考して再度組上げたLow Inductance Versionです。

Analog Discoveryでの測定には自作したBNC基板を使用しました。

SMAコネクタを使用しなければいけない周波数帯では無いのですが

BNCよりスペースが節約できるという事だけの理由です。

回路図の中央の肝と言った部分は下図のRefference Planeになります。

AWGからの信号はCurrent Buffer Ampで電流を検出したあとにReffernce Planeに

検出用同軸ケーブルとともにロー・インダクタンスになるよう充分な面積を確保して半田付けしています。

最短で配置した理由はAWGのリターンが電圧検出用増幅器とコモンモードが生じないように配慮した結果です。

グランド・プレーンも分離しました。

何度も組み直しているので銅箔は汚れてしまいました。

2low_impedance_analyzer_rev11

入力短絡の実験風景と実測値です。

初めはDigilent社の BNC基板を使用して測定していました。

途中でDigilent社の BNC基板はCh.1とCh.2のグランドとAWGのグランドが接続されている事を思い出しました。

以前創っておいたBNC基板は差動増幅仕様になっていましたので試したところ

大変に良い結果が得られました。

回路内でのコモン・モードを最終的に低減できたと考えています。

入力の短絡は単純にリード線でショートしただけでは誘導を受けます。

リード線がループ・アンテナになります。

測定結果の100uVは入力換算で1uVです!

3rev11_short

ここまで読んで頂いて2本の同軸はどのようになっているか疑問に思われたのではないでしょうか。

同軸ケーブルはRG316/Uを選択しました。理由は絶縁体がテフロンで熱に強い事と

シールド網組が密な事です。

もし入手可能であればもっと細い同軸の方がシールドからはみ出させる芯線を接続したときにループが小さくなるので良いと考えます。

しかし何度も半田付けを繰り返すので単線は避けると良いと思います。

2本の同軸は下図のように処理しました。

シールドからはみ出させた2mmの先端はループが最少になるように半田付けします。

同軸が細い程良い理由はここにあります。

細い同軸程芯線を接続した時のループを小さく出来るからです。

4low_inductance_coaxal_fixture

ここまで残留インダクタンスを小さくしてもAnalog Discoveryは10MHzまでしか測定できませんので

測定できるMLCCは1uF以下です......この項はこれにて終了します。

初めてのFusion PCB(pcbe)

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Fusion PCBに注文してから20日間を要して届きました。20170823_231328_3

1.27ピッチと0.6ピッチを変換基板を使用してベタ・アース基板で試作していたのですが

同じものを4ch組上げるのは根気がいります。

急ぐアイテムではないので初めてFusion PCBを試してみました。

100mmx100mmで2種類を依頼しました。

赤基板は異種面付けという事でで+10$の費用が発生しました。

基板はpcbeで取り敢えず製作出来る事を確認できました。

20170823_231259

+10$を要求された基板です。

外形線処理で中グリのルーター加工が施されています。

これを試してみたかった。+10$はお勉強代です。

20170823_233257

問題が....

どうしたらこうなるの!

20170823_234636

pcbeのデータ。

ストリップ・ラインの直角を避けたかったので角ラインで45°に.....

20170823_234811

MCN Gerber Viewerで確認してみました。

注文するときはここまでは確認していませんでした。

グランドとのブリッジはありませんが描画は不自然です。

pcbeで角ラインでの角度処理は使用しない方が無難なようですが
異なるGerber Viewerで試してみる必要もありそうです。

p-ban.comだとこういうのは指摘してくれるかもしれません。

one wayの基板製造メーカに対しては授業料が必要だと感じましたが

pcbeでの製造が確認できたので惜しくない授業料です!20170823_235216

閑話休題(それはさておきと読むらしい)

0.025dbstep_πATT基板

段間をビア処理してみました。

実装して評価するのが愉しみです。

20170824_002930_2

ATTを組上げましたらレポートします......

0.025db step ATT

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0.025dbStepでmax.6.375db ATT基板を組上げてを実測しました。

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スイッチを全てオフの周波数特性は300MHz@-0.35dbでした。
この特性がATT基板の挿入損失になります。
*
10MHzでの損失は-0.03dbです。

1all_off

10MHzにおいて0.025db_ATT_SW_ON時の実測値は0.0257dbでした。

20025db

10MHzにおいて1db_ATT_SW_ON時の実測値は0.999dbでした。

51db

100MHz以上を改善したい時は各スイッチを銅箔でシールドしてあげると良いです。
下図は試作時のATT基板でスイッチを銅箔で囲んでいます。

7

その時の挿入損失です。
上から2枚目の特性と比較して下さい。

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製作した基板の50Ωになるようなパターン幅とギャップは功を発しているようです。
*
今回のような減衰率のATTに興味を持つ方はあまりいないと思いますが参考までに
定数を記しておきます。

20170825_220149_2

8att_pcb_solder_side

RseriesとRshuntは0805(1%)を並列接続して計算値に近づけてあります。

20170825_220211

注意:長期的に0.1db以下は

         接点の接触抵抗でATT値に影響がでるかもしれません。

         トグル・スイッチの初期抵抗値は実測で10mΩ以下でした。

Nazars Regulator

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Nazar's RegulatorのPSRRをLTspiceしてみました。
C2の容量を大きくすると低域でのPSRRが改善される事がわかりました。
キャパシタはカタログからのESR値とおおよそのインダクタンス成分を加味しました。

20170906_015508

NazarレギュレータのPSRRは素晴らしい特性です。

C2=赤線 : 左から1000uF,100uF,10uF、

20170906_015552

シミレーションで挙動をつかめたので
時間はかかりますが実基板で再評価する機会があれば改めて報告します。

Impedance Analyzer Inteface_5(Schematic BOM)

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Analog DiscoveryのImpedance Analyzer機能は抵抗一本でLCRのインピーダンスが測定可能です。

測定時間を気にしなければ下限は1Hzからでも測定出来ますし上限は20MHzまで測定可能です。
測定方法は基準抵抗の配置の仕方で2種類の方法をサポートしています。
Load First(Left),Resistor First(Right)

20180408_192006

採用したのは測定デバイス(Load)の片端がグランドに接続されるResistor Firstで
回路図と部品表を示します。
Analog Discoveryの入力は差動増幅器になっています。
Ch.1およびCh.2のー入力はAnalog Discoveryのコネクタ端でグランドに落とすのではなく
測定コネクタ端で出来るだけケルビン接続になるようなパターンにしてあります。
20180408_193625
**********ロータリースイッチの加工と取付方法**************

 

ロータリースイッチの周り留めは使用しません。

軸の端から20mmでカットします。

軸に余分なナットをいれてスペーサ代りにします。

そうするとツマミはパネルとツライチとなり見栄えがよくなります。

20180409_163631

基板の頒布です。
4月9日以降に注文の方は郵送料のご負担をお願いします。

プロフィールのメアドへ「RLC購入希望」でお願いします。
頒布価格;1.000円(下の写真で1セット)+140円(定形外郵便) 合計1,140円
白のサブPCBは30枚でVカット処理をしてあります。
お支払いはPayPalでお願いします。
メールで注文いただければPayPalから請求書が届きます。
お支払いいただくと当方に連絡がありますので確認後に当日発送します。
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部品表のpdfファイルです。

「3.Impedance Analyzer BOM.pdf」をダウンロード

緑基板上部の五箇所の6ピン穴はサブPCBの保管用に使います。

6ピンソケットを実装しておくと何かと便利に使えると思います。

例えば

サブ基板をショート、オープン、基準抵抗(例:10mΩ)等に製作して保管します。

20180406_195533

以上です。


Impedance Analyzer Imterface-6 (補正と測定)

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Analog DiscoveryのImpedance Analyzer機能を使用する時は

初めにオープン補正とショート補正を行う必要があります。
オープン補正はコネクタに何も接続しない状態でジグの浮遊アドミタンスを測定します。
ショート補正は使用するコネクタにショートバーをつけた状態でジグの残留インピーダンスを測定します。
初めは練習を兼ねて全ての抵抗値で行います。
WaveformsのWelcomeからImpedanceを選択すると下図のデフォルト画面が現れます。
Start周波数とStop周波数は任意に設定できます。
Amplitude(1V)とOffset(0V)はデフォルトのままで変更しません。
Resistorは基準となる抵抗値でジグの切り替えスイッチの抵抗値と合わせる必要があります。
Resistor Firstはデフォルトの設定でこのままの設定にします。
ジグの回路はResistor Firstで間違わないようにスイッチ上部には「Resistor First」とシルク印刷してあります。
Samplesは測定周波数内の測定ポイントを設定します。
多いほどスムーズになりますが時間がかかりますのでここでは200に設定します。
複雑なレスポンス以外のLCR単体でしたら200で十分です。20180410_090914
Samplesの左にあるギアマークをクリックした画面です。
Average回数を多くするとノイズ成分が平均化されて綺麗なデータが得られます。
それは最終データ収集時に大きくすれば良いと思います。
ここではAverageを5に設定します。
他はデフォルトのままです。
ProbeRes,ProbeCapには意味深な値が選択できるようになっています。
いずれ突っついてみたいと思いますが現状はAutoでいきます。

20180410_091059

Compensation(補正)をクリックした画面です。

測定周波数範囲を100Hz〜10MHz、サンプル数は200、平均化を5としました。

100Hz以下に設定すると測定に時間がかかります。

LCR単体の時はスカートが連続していて想像がつきますので100Hzからで十分と思います。

補正作業にはいりましょう。

ジグにはブランクのテストピース基板を挿入してオープン補正を行います。

注:ブランクのテストピース基板を挿入しないと正確な浮遊アドミタンスが測定できません。

ジグの切り替えスイッチを1MΩに設定します。

マトリックスのOpen-1MΩのempty箇所をクリックすると補正が開始されます。

スイッチ抵抗を100KΩにして

マトリックスのOpen-100KΩのempty箇所をクリックするという作業を

10KΩ,1KΩ,100Ω,10Ωについても行います。

20180410_091141

テストピース基板にジャンパー処理をしてショートバーとします。
上のマトリックスで今度はShort-抵抗値のemptyをクリックします。
ここでもマトリックスの抵抗値とジグの抵抗値は一致させる必要があります。

20180410_110334

全てのオープン、ショート補正を終えるとこのようになると思います。

これで補正完了です、が、この補正テーブルを異なるサンプル数や周波数で測定しようとすると警告が出ます。

今回は全てを同じパラメータで補正しましたが、それぞれ任意の周波数帯域、サンプル数を選択可能です。

補正作業の説明を簡単にするために同じにしました。

20180410_092750

忘れずにEnableにチェックを入れて校正データを有効にします。

20180410_092812

いつものようにインダクター(太陽誘電LTL10TB)を測定しました。

Resistorは1KΩがSNがよく収集できました。

群馬アナログナレッジでNF社のFRA(Frequency Responce Analyzer)で収集したこのデータと比べてみてください。

オープン〜ショート補正という測定前の作業は必要ですが美しくも正確なデータが得られました。

僕にとっては縦軸がインピーダンス値の表示というのがとてもに嬉しいです。

ハードで組んでいた時は収集したデータの縦軸はdbでエクセルで体裁を整えなければいけませんでした。

今回テストピース基板を作った理由はオープン〜ショート補正のLCRを取り付けるピッチを一定に保ちたかったからです。

ピッチが一定だとオープン補正時の浮遊アドミタンスが一定になります。

ピッチが一定だとショート時の残留インピーダンスも一定になり測定精度に貢献できます。

テストピースは30枚付属しますので接続方法を思いつくままに試して見て下さい。

アナログは肌で感じるのが一番です。

黒色のブロックターミナルから3cmほどのリード線の先にワニ口クリップを取り付けての測定方法もありです。

その時はワニ口クリップ端でオープン〜ショート補正を実施してください。

20180410_205219

テストピースにインダクタを実装したので測定は楽でした。

20180410_114116

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ジグのスイッチで右側にはインダクタ値とキャパシタ値が印刷されていますがこれは測定レンジの目安です。

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測定時の注意点:スイッチの設定抵抗値と測定画面の抵抗値は必ず一致させてください。
                         そして測定画面がResistor Firstになっていることを再確認してください。
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測定メニューはたくさんあり知識不足で理解できていない項目もあります。

20180410_114807

過去の実験結果です。

AD797 60db Amplifier_3(組立)

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基板が届いたので早速組立ててみました。
久しぶりのデスクリート部品達です。
DC Servoは100uV以下に収束していました。
入力端子に50Ωを接続したときのノイズも判別できていました。
 Analog Discoveryでスペクトラムアナライザと一緒に使用すると抜群のパフォーマンスが得られるはずです。
ケーシングしてから最終測定をします。

20180411_203854

AD797 60db Amplifier_3(ケーシング)

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AD797 60db Amplifierのケーシング例。
入力BNCコネクタのグランドはケースに落としています。トグルスイッチは未使用。
電源切替のロータリースイッチは上部に配置。

20180412_213732

出力の40db、60db出力は絶縁型 BNC。

DINコネクタは外部からの電源供給およびバッテリ充電用。

20180412_213753

作るのに手間暇はかかりますがバッテリ駆動にしておくと何かと便利です。

20180412_214335

つづく

AD797 60db Amplifier_4(測定)

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ケーシングを終えたので測定してみました。

周波数特性はAnalog DiscoveryのNetwork Analyzerで測定しました。
WaveGenの出力は1Vに設定しアンプの入力に60db ATTを挿入し
トータルゲイン0dbでの測定です。

20180413_184615

帯域は1mV入力で1.4MHz-3dbでした。

20180413_184937

出力ノイズの測定は10Hzから10KHzの帯域で行いました。
Window(窓関数)はFlat Topに設定しTypeはLinear RMS Average 1000としました。
グラフは下から入力短絡、50Ω終端、100Ω終端です。
収集した状態では出力雑音電圧密度(nV√Hz)ではありません。
Spectrumモードに使用されているAnalog DiscoveryのFFTでは
サンプリング周波数と窓関数によって等価雑音帯域幅が決定されます。
Resolutionはストップ周波数をBINsで割った値になります。
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ENBW(Normalized Equivalent Nise Band Width) は正規化等価雑音帯域幅です。
Resolution x ENBW = RBW でこのRBWが等価雑音帯域幅になります。
View-Measurement-Add-ConstantからMeasurments MENUに表示させます。
RBWが同じ値であればデータは同じ条件下にあり比較が可能です。

20180413_190443

上記データをエクセルへエクスポートしてRBWの平方根で割ると1Hzに換算できます。
結果は下図のようになりました。
AD797は0.9nV√Hz(typ.) です。
50Ωの熱雑音は0.89nV√Hzですのでそれが測定できているということは
わずかながらAD797のノイズが少なかったということになると思います。
また測定結果から Analog Discovery2の雑音密度は
この帯域ではおおよそ1.9uV√Hz相当と思われます。

20180413_185917

美しすぎるAD797 60db Ampのヒストグラム。

20180413_223331

AD797 60db Amplifierのブランク基板を頒布希望の方はプロフィールのメアドへ「AD797PCB購入希望」として数量、住所、氏名、電話番号を明記してください。
価格は1,000円/1枚+郵送料(82円)でお願いいたします。
注文メールを頂戴次第、PayPalから支払い案内が届きますのでお手続きをお願いします。
入金を確認次第速やかに発送いたしますのでよろしくお願いいたします。
*******************by the way**************************
                 窓関数(Window)についての考察
雑音密度を測定する時の窓関数はどれを選択したら良いのか迷いますが
一般にはFlat Topが良いとされています。
まずはRectangularとFlat Topのスカート特性をみてください。
RectangularのENBWは1なのでピークは1BINの幅に見えます。
Flat Topは名前通りにトップの精度が一番よく、BIN幅は広くなりますがスカートが非常にシャープです。
俗にいうブリックウオールで雑音密度を測定する時に良いとされる理由だと思います。

20180413_212200

AD797 60db Amplifierを入力短絡で窓関数を上記の2種類で収集したデータです。

同じノイズを測定しているのに随分と違います。

その違いは.............................

Mesurements項目のRBWに注目してください。

Flat TopはRBW=4.602で

RectangularはRBW=1.220となっていますので

このままではRBW(等価雑音帯域幅)が異なるので直接比較することはできません。

データをエクセルにエクスポートしてRBWを1Hのノーマライズ計算をさせてみます。

20180413_212911

結果はかなり似たような結果になりました。Flat Top のほうが正しい値とされています。

20180413_213023

参考

20180413_222337

20180413_222246

AD797 60db Amplifier-5 (頒布資料)

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回路図
バッテリ充電回路は参考資料です。
NiTh電池を30mAのCRDで充電するという簡単な回路です。
入力電圧は12Vに制限して充電時間は二十時間以内として
自己責任でお願いします。
外部電源で+/-15V駆動したい時はCRD充電回路は配線しないでください。
電池は使い捨ての006P電池を使用してください。

Ad797_60db_amplifier_schematic

部品表

Ad797_60db_amp_bom

pdfファイルでのBOMは下記からダウンロードしてください。

「ad797_60db_amp_bom.pdf」をダウンロード

正誤表

Photo_2

以上、よろしくお願いいたします。

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